もしも保護者と意見が対立した時は…

「正しいこと」を決めるわけではない

進路の決定には「正解」も「間違い」もありません。あなたの意見は尊重されるべきですが、保護者にも事情があるものです。お互いに要望を押しつけ、感情のままに否定し合う事には意味がありません。

結論に至った理由についてよく話し合う

理解しがたい意見も、なぜそのような意見に至ったのかの理由が明らかになれば、解決の糸口が見つかるかもしれません。

窓の開け閉めを例にとってみましょう。窓を開けたい人と開けたくない人がいるとします。2人の意見は対立していますが、話し合った結果、隣の部屋の窓を開ける事で解決しました。窓を開けたい人は空気の入れ替えをしたかったのに対し、窓を開けたくない人は、強い風が体に当たるのが嫌だったのです。そこで、2人の要望を叶えるために、隣の部屋の窓を開けたのでした。

このように、主張の裏にある意図をひも解いてみると、双方の意見を両立させるあらたな方法が見つかる場合があります。

意見が対立した際には、自分の意見を押し通すのではなく、結論に至るまでの理由や気持ちを話すようにしましょう。また、相手の要求についてもよく聞きましょう。「なぜそのようにしたい(させたい)のか」という理由について掘り下げ、両者が共に納得できる着地点を探すと、上手くいく事があります。

冷静に話せない時は頭を冷やす期間を設ける

話し合いをするには、お互いに冷静でいることが不可欠です。とはいっても、心を理性で抑えつけるのは難しいものです。冷静でいようと思っても、私たちの心は瞬間的にあふれてしまいます。もし感情があふれ出してしまったり、冷静でいられないと感じた時は、席をはずしましょう。可能なら、再開日時を決めた上で話し合いをいったん中断するのがよいでしょう。

諦めると後悔する

あまりにも自分を曲げると、「こんなはずではなかった」と後悔することになります。分かってもらえないことを「仕方ない」「どうせ無理だ」「自分の全てを否定された!」と思わないことです。話を聞いた直後はショックを受けて冷静さを失ってしまうかもしれませんが、よくよく考えてみれば、否定することが目的の発言ではない、なんてこともあります。相手も人間ですから、上手く伝えられないことだってあるのです。お互いに勇気を持って、何度も話し合いましょう。

どうしても話が通じない時は、保護者が何に対して反対しているのか、紙に書き出してみるとよいでしょう。しんどい作業かもしれませんが、保護者の心配事、要求、条件を明確にすることで、それらと貴方の望みを両立させるための提案が浮かびやすくなります。進路選択でよくある悩みは「学費(+生活費)」「将来性」ですので、保護者の不安を和らげられる材料を揃えて提示するのも良い手です。

  • 戻る